EDFのアイテム回収周りについて言語化したい

書き出し

Pozdrav!わたしです。
昨日、もう何度目かわからないぐらいにアイテム回収の話がTwitterで話題になっていたので、とりあえず問題の切り分けと想定される解決策色々を書いてみたいと思います。
事前に言っておくとわたしはアイテムを手動で拾いたい側の人間なので、なるべくシステムを残す方法でいろいろ書きます。

1. 何が問題なのか

EDFのゲーム性について

EDFはだいたいこんな感じのジャンルです。
  • PVEシューター
  • 無双ゲー(特に低難易度)
  • 戦略ゲー(特に高難易度)
  • 育成ゲー/ハクスラ
EDFを一言で言うならハクスラ要素のあるPVEシューターです。基本的なループは
敵を倒してアイテムを入手→キャラを育成→高難易度ステージに挑む
という感じです。

ただしEDFはこの種のPVEシューターの中では敵数が異常に多い部類であるため、大量の敵を倒すシューター部分の比重がキャラ育成要素に比べかなり大きくなっています。

EDFにおけるアイテムとは

EDFにおけるアイテムはキャラの強化素材です。アーマー(赤い箱)は体力を上げ、武器(緑の箱)はランダムで新しい武器を追加します。いずれのアイテムもとくに高難易度をクリアするうえでは重要となります。

また、5以降では武器の強化システムが導入されたことにより、アイテムの重要度は4.1以前より高まっています。4.1以前の武器は一度手に入れてしまえばそれで終わりでしたが、5以降では入手後に再度同じ武器を拾うことでその武器を強化することが可能になったため、武器が全種揃っても強化のために武器アイテムを集める必要が生じました。

開発の想定するプレイスタイル

開発が想定していると考えられるプレイスタイルは次のようなものです。

特定兵科で低難易度(Hard以下)を1周する
別兵科で同じ難易度をやるor1つ上の難易度に挑戦する
さらに別兵科で同じ難易度をやるor1つ上の難易度に挑戦する
(以下繰り返し)

これを繰り返して最高難易度Infernoをなんらかの兵科でクリアする、というのをゴールとしている、と考えられます。これは特に5以降で顕著です。

こう考えられる理由としては、各難易度で(アイテム回収を意識せず)普通に本編を1周して得られるアイテム量がおおよそ
  • 体力: 1200
  • 武器: 1つ上の難易度における本編中盤相当のもの
であるためです(兵科はレンジャー想定)。また難易度Hardest以下の場合、武器についてもある程度性能が強化された状態で手に入ります。これはHardest以下では各ステージにおけるドロップ武器の種類が少なく、武器の強化が起こりやすいためです。

仮にHard→Hardest→Infernoの順で遊ぶ場合、Hardest開始時点で体力1400+Hardest中盤相当の武器、Inferno開始時点では体力2600+Inferno中盤相当の武器を持っていることになります。これは少なくともオフラインにおいて高難易度を遊ぶ上では十分なステータスであるといえます。

また5以降の場合は使用していない兵科にも取得アイテムが一定程度振り分けられるため、使用しなかった他兵科もおおよそ体力700-800+次難易度の中盤程度の武器をそこそこの種類入手できるようになっています。これは同難易度を他兵科で再度遊ぶ場合には十分すぎるアドバンテージとなりますし、ある程度のプレイヤースキルがあれば次難易度にも挑戦するに十分な水準であると思われます。

開発はアイテム回収について「自動取得するようにしたらゲームが単調になった」と述べていますが、このプレイスタイルを想定するなら確かに単調と感じると思います。ハクスラはキャラ育成の部分にかなり重きを置いたジャンルであるため、この育成部分が自動回収により単純化するのはあまり望ましくないです。マイクラのRPG系modpackでトラップタワーを作るようなものですからね。

何が問題なのか

生じている問題を端的に言うならば、開発の想定するプレイスタイルと実際に行われるプレイスタイルとの間で生じたミスマッチです。
箇条書きするとこんな感じになります。

  1. 重きを置く要素
  2. ゲームの周回性
  3. アイテムドロップの仕方
  4. アイテムの個数
1
先述した通り開発はハクスラとしてのバランス調整をしているため、難易度を上げつつ本編を何周もしてそれまでに手に入ったアイテムで先に進む、という想定をしています。
しかしEDFではシューター部分の比重がハクスラ部分に比べて非常に高いです。特に多くのプレイヤーはEDFを無双ゲーの一種としてとらえているため、早く強い武器を手に入れて無双したい、という考え方をしています。この場合周回を前提としたキャラ育成要素は端的に言って邪魔になります。

2
5以降では周回の困難さが問題となっています。
5以降のEDFでは毎作品ごとに本編のステージ数が30ステージほど増加しており、1ミッションあたりのプレイ時間も増加しています。結果として、本編を1周するのにかかる時間は現代EDFにおいては数十時間にのぼります。こんなものを周回したいというプレイヤーはそう多くないため、この点も周回前提の調整とマッチしていません。

このため多くのEDFプレイヤーは「稼ぎ」と呼ばれる行為をします。これは特定のステージを何度も遊び、アイテムを集めるプレイのことです。周回をするよりは効率良くアイテムを集めることができますが、プレイの性質上なるべく同じステージで多くのアイテムを拾うことが必要となりますし、その場合自分でアイテムを拾うのは大変に面倒です。

3
マップ上に表示されたアイテムを拾う方式では「なるべく全アイテムを取得したい」というインセンティブが生じます。
先述の通り、開発は「全部のアイテムを拾わずとも進められる」という調整をやっています。しかしプレイヤーは「全部のアイテムを拾いたい」と考えます。この点もかなり大きなミスマッチです。

4
近年の作品では、敵数の増加によりドロップアイテムの数も著しく増加しています。マップ内のアイテム数が容易に100個を超えるため、これを全部拾うのにはかなりの時間が掛かります。

どうすれば良いか

自動回収にする、というのが一番ラディカルかつ有名な解決方法です。実際に相当数のプレイヤーは満足すると思われます。特に稼ぎをやる上で自分でアイテムを拾うのは不快ですし、またクリア時にアイテムが画面に残っている状態自体にかなりの不快感があります。

ただしこの場合EDFのキャラ育成要素をそこそこ強く否定することになります。キャラ強化のためアイテム回収を考えて戦略を立てるのはEDFの高難易度において重要な要素のひとつですが、それを放棄することになるのは手放しに望ましいとは言えません。
少なくとも現状の開発はこの要素にかなり重きを置いている以上、それを放棄するのは非常にラディカルと言わざるを得ないでしょう。

なお、この方法を主張する人の中にはかなりの数「自動回収するか否かを切り替え式にすればよい」と言う人がいますが、これは何か言っているようでいて実際には建設性がなく、実質的に何も言っていません。
ゲームにおいて選択式の要素を追加する場合、いずれの選択肢にもなんらかのメリットを持たせる必要があります。その辺を考慮せずただトグル式にするのは選択肢の有名無実化を引き起こし、特定の選択肢を強制する結果を生みます。

ということで、以下ではこのパターンも含め自動回収を導入する場合のやり方をいくつか提示します。

1. 全面的に自動回収にする

この場合、そもそも武器やアーマーを実体のアイテムとして落とす必要がなくなります。よく言われるようなクリア時に全取得する方式にするくらいなら、そもそも実体としてのアイテムを出さない方が負荷軽減の観点でも効率的です。

例えば敵撃破の瞬間に武器などアイテムの取得演出を出すことにし、実体としてのアイテムは回復だけとすることにより、従来のゲーム体験をある程度維持しつつアイテム回収の手間をなくすことができます。それでも相当ラディカルなやり方だと思いますが。

2. 部分的に自動回収を導入する

従来通りアイテムを拾う要素を残しつつ、クリア時などにマップにある残りのアイテムを取得する方式にします。

ただし、単に自動で回収するだけではマップ内オブジェクト数の無駄になるので、自分で拾ったアイテムの価値は倍になる、などの要素を入れ、自分で拾うことにも一定のインセンティブを与えます。

ストーリー的に理屈を付けるのならば、「素材回収までやってくれた手間賃として優先的に武器を配備してくれる」みたいにすれば良いと思います。

3. 切り替え式にする

自動回収の有無を切り替えられるようにし、それぞれについてメリットを与えます。すなわちオフならアイテムの価値が上がるとか、武器の成長しやすさが増すとか、そういった要素を入れます。

4. デジボク方式にする

個人的に割と推している方法です。

デジボクEDFの方式は1に近いですが、あちらの場合は武器の入手方法をステージ内に数人いるブラザー(NPC的存在)に話しかける、という方法にしています。
これは実際上手いやり方です。ブラザーの数は多くとも5人程度なのであまり時間が掛かりませんし、自分で動いてアイテムを入手するという体験を形を変えながらも維持できています。ただしこれはスピンオフだからこそできる手法であり、EDF本編でそのまま導入するのは不可能でしょう。

そこで本編にデジボク的な要素を導入するため、各ステージにボス的な存在を数体用意し、それを倒した際に落ちるアイテムから1つにつき数個の武器が出るようにする、といった手法をとります。
特に女王蟻や輸送船などはそういったボス枠として最適です。主力級の場合は、例えば特定のグループを殲滅した時にドロップするような形にすれば良いと思います。
ボスの数はどうあってもあまり多くならないので、これなら取得しなくてはならない数をデジボク同様1桁に抑えることができます。

ただしこの場合は「大量のアイテムを拾う」体験を持たせることが難しくなるという問題点があります。そこでボスから出るアイテムの実体の数を増やしましょう。狭い範囲にアイテムが纏まっている限りにおいては、ある程度大量にアイテムが落ちても問題にならないと思います。

5. 難易度ごとにアイテムの価値を変える

周回・稼ぎの手間を減らす、という観点のアプローチです。

例えば難易度Hardestでは1個のアイテムの価値が2倍、Infernoでは3倍といった形にします。これにより同程度にステータスを上昇させるため必要なアイテムの量が減るため、結果として周回が不要になり、稼ぎの手間も減ります。やってみたいミッションをつまみ食いし、そこそこ程度にアイテムを拾っているだけで十分にステータスが上がるわけですからね。
周回を前提としたキャラ育成ゲームとしての要素は削られますが、それでも従来の要素は相当程度に残ると思います。

仮にやるとしたら、アイテムの価値をミッション難易度係数の3乗根に比例させれば割とちょうど良いのではないでしょうか。

まとめ

そんな感じで、単に自動回収する以外にもいろいろと解決方法はありますよ、という記事でした。先述の通り、個人的には4のデジボク方式を推しています。たぶん実際悪くないと思うので、EDFライクのゲームを作る人は試しにやってみて欲しいです。

それではまた次の記事で。sbogom!

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